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2010年8月

2010年8月16日 (月)

ケン・ソーン作品集 Vol.1

ケン・ソーン作品集 Vol.1
「女ガンマン皆殺しのメロディ」「ノートルダムのせむし男」

$Cinema Note

音楽:ケン・ソーン/全28曲(15+13)プロモ盤

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「女ガンマン皆殺しのメロディ」Hannie Caulder
1971年/イギリス映画

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監督:バート・ケネディ

出演:ラクェル・ウェルチ   (ハニー・コールダー)
   アーネスト・ボーグナイン(エメット)
   ロバート・カルプ    (プライス)
   ジャック・イーラム   (フランク)
   ストローサー・マーティン(ルーファス)
   クリストファー・リー  (ベイリー)
   ダイアナ・ドース
   スティーヴン・ボイド



メインテーマ

悪党のクレメンツ三兄弟(ボーグナインイーラムマーティン)は銀行強盗の帰り、逃走用の馬を調達するため町外れの牧場を襲撃、あるじを殺し、勢いで妻ハニー(ウェルチ)をレイプし、家を焼き払って去っていく。
復讐を誓ったハニーはたまたま立ち寄った賞金稼ぎのプライス(カルプ)に銃の手ほどきを受けるが、些細な問答で仲割れしている間プライスはフランク(イーラム)を見つけるものの油断をつかれエメット(ボーグナイン)のナイフに倒れる。
仲間を失ったハニーは単身クレメンツ兄弟を追い詰め一人ずつ倒して復讐を遂げる。

というお話しだが、監督が古き良き西部劇に凝り固まったバート・ケネディだけに生々しい残虐さとストレートなレイプ表現を避けた演出のため、復讐の怒りが伝わらないのが最大の欠点になった。
悪党三兄弟の間抜けさ加減も少なからずマイナスの要素になった感じがする。
それらをウェルチの裸にポンチョスタイルで補おうとしたようだが・・・
まあ、辛うじて印象的なのはプライスがハニーに拳銃さばきを手ほどきするシーンで「怒りの荒野」や「ネバダ・スミス」に迫るものがあって実に紳士的なおもむきもあるのはイギリス映画に籍を置いたせいか?
途中から登場する銃職人ベイリーを演じたクリストファー・リーもちょっと面白く、ここで顔を見せる牧師を演じたスティーヴン・ボイドもクライマックスでハニーに助っ人する曲者です。


ウエスタンとは思えないようなこんな美しい海辺のシーンもあったりする。

味のある役者が揃っているだけに惜しいが、マイケル・ウィナーやペキンパーがメガフォンを取ったらかなり気合の入った映画になっていたかもしれない。

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ケン・ソーンのテーマ音楽は哀愁と荒野を駆ける爽快さにあふれたウエスタンらしい曲で好きなんですが。


劇場用予告編

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「ノートルダムのせむし男」The Hunchback of Notre-Dame
1983年/アメリカ映画

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監督:マイケル・タックナー
原作:ヴィクトル・ユーゴー

出演:レスリー・アン・ダウン
   アンソニー・ホプキンス
   ジョン・ギールグッド
   ロバート・パウエル
   ナイジェル・ホーソン
   ローランド・カルヴァー


こちらは有名なユーゴーの作品を映画化したものでアンソニー・クィンとジーナ・ロロブリジーダのキャスティング版があまりにもメジャーだったせいか日本未公開・・・
なので本編は見てませんが美しいテーマ曲がいいので紹介しておきます。
ちなみに監督は「爆走!」のマイケル・タックナー。


A Woman's Kindness

アクションテーマはちょっと「スーパーマン2 冒険編」的なフレーズをのぞかせつつ中世の風情を表現した王宮感覚や教会音楽をおり交ぜたソーンらしい豊富な音が楽しめて、本編が見たくなりました。

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器用貧乏というか、あらゆるジャンルを無難にこなすソーンの才能はもっと評価されるべきだと思うのですがメジャー路線から外れて裏目に出てしまったようで本当に惜しい人です。

2010年8月12日 (木)

ジョアンナ

「ジョアンナ」Joanna
1968年/イギリス映画

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監督:マイケル・サーン
音楽:ロッド・マッケン(マッキューェン)

出演:ジュヌヴィエーヴ・ウェイト(ジョアンナ)
   カルヴィン・ロックハート (ゴードン)
   クリスチャン・ドーマー  (ヘンドリック)
   ドナルド・サザーランド  (ピーター)
   フィオナ・ルイス


ロンドンの美術学校に通うため地方から上京したジョアンナ(ウェイト)はまず教師のキャスと親しくなり、自由奔放な黒人女性バリルの生き方に感化されてみたり、若い億万長者だが不治の病で余命の無いピーター(サザーランド)と出会って命について考えたりします。
やがてピーターは死去・・・しかしキャスの芸術家としての飛躍を支援できたことに満足した最期でした。
ジョアンナはバリルの兄ゴードン(ロックハート)と愛し合うようになるがゴードンは町の不良と諍いを起こし男を殺して逃亡・・・すぐに捕まって10年の服役刑に。
ジョアンナはゴードンの子を身ごもっており、故郷に帰って産む決心をする。
駅のホームまでジョアンナを見送るキャス・・・

が、ホームではこの街に来て知り合った全ての人々がずらりと並んでジョアンナを激励する。


セミミュージカルとでも言うのだろうか、ちょっと違和感を感じたがジョアンナという一人の女性の生き方を淡々と見守るような映画で、ジョアンナを演じたジュヌヴィエーヴ・ウェイトのコケティッシュな魅力とロッド・マッケンの音楽は逸品です。


太陽をつかもう/ I'll Catch The Sun
歌っているのはロッド・マッケン自身。


家に帰るのはいつ?/When Am I Ever Going Home


I'm Only Me


Saturday Night In Knightsbridge


Run To Me, Fly To Me
ロッド・マッケンのヴォーカル版/LPには収録されてなかったCD追加曲です。


また会う日まで/Till We're Together Again
広島ではあるテレビ局の天気予報時、そのBGMとして長い間使われていたので耳に馴染んでいた曲で、LPを買って聴いた時にまずこの曲の素性が明らかになった嬉しさと驚きがありました。


ピーターのテーマ/Peter's Theme...Before I Die
ピーターの余命短い運命に捧げた鎮魂歌。


Walk Across London(LP未収録)


ジョアンナ/エンディング

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サントラ盤CDジャケット(SLC/1993年リリース)
LPアルバムよりも15曲も多く追加曲が収録されていて、このCD化に際して全面的にリニューアルされた日本単独発売の豪華盤です。(全29曲)


※更新:2010年11月19日

2010年8月 9日 (月)

ミス・ブロディの青春

「ミス・ブロディの青春」The Prime of Miss Jean Brodie
1968年/イギリス映画

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監督:ロナルド・ニーム
原作:ミュリエル・スパーク
撮影:テッド・ムーア
音楽:ロッド・マッケン(マッキューェン)

出演:マギー・スミス     (ジーン・ブロディ)
   ロバート・スティーブンス(テディ・ロイド)
   パメラ・フランクリン  (サンディ)
   ゴードン・ジャクソン  (ゴードン・ロウザー)

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1930年代のスコットランド、女子高校を舞台に保守的な校風の中、同僚の先生との禁断の恋や多感な生徒との間で葛藤する一人の女性教師の姿を描く。

もともとは舞台劇の映画化で監督は「ポセイドン・アドベンチャー」ロナルド・ニーム

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主人公の歴史教師ジーン・ブロディを演じたのはイギリスを代表する女優の一人で「ハリー・ポッター」シリーズでも健在ぶりを見せているマギー・スミス
この映画でその年のアカデミー主演女優賞を獲得しています。

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他に妻がいながらジーンと恋仲になる美術教師に「シャーロック・ホームズの冒険」のロバート・スティーブンス、ジーンに密かな恋心をよせる音楽教師に「大脱走」のゴードン・ジャクソン、生徒役として「ヘルハウス」のパメラ・フランクリンが出演。

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ジーン(スミス)につれなくされた美術教師のテディ(スティーブンス)はジーンのとりまき生徒のサンディ(フランクリン)を愛人にしてしまう。

時代的な雰囲気も見ものでお国柄とも言える『お堅い風紀』に縛られながら個性を主張するミス・ブロディの姿は現代から見るとまだまだ堅苦しい。 が、それゆえにタイプは違えど どんな人にも一様にその人(時代)なりの『青春』があるんだということを感じさせます。

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音楽はロッド・マッケン
最近はマッキューンと記載するのが通説になっているようだがイギリス人の発音を聞くとマッキューェンと聞こえる。


主題歌/Jean(歌:ロッド・マッケン
このメロディ、一度はどこかで聴かれた覚えのある人もたくさんいるのでは?
これもその年のゴールデングローヴ主題歌賞を受賞しています。

かすれた声がなんとも言えない叙情をかもし出すんですがデビュー当時は普通の歌い方をしていたようです。
いつからこんな歌声になったかは知りませんが、このスタイル変更が味わいとなりブロンソンのヒゲの如く劇的な躍進の源となったのは聴いての通りで、彼の音楽と詩の朗読をアルバムにしたシリーズは日本では石坂 浩二がナレーション吹替えしてヒットしました。
映画ではヘンリー・マンシーニとコラボした「ナタリーの朝」「ジョアンナ」「スヌーピーとチャーリー」など優しさのこもった癒しのメロディを手がけると独特の手並みを披露してくれる人でした。


劇場用予告編


ちなみにオリヴァーという歌手がカヴァーシングルを出してこれも持ち歌の代表となるくらいヒットしたようです。


サントラ盤からのハイライト組曲

テーマ曲以外の曲も抜群の雰囲気で私は大好きです。
心にジ~ンときますよ。(シャレじゃなくて・・・)

2010年8月 1日 (日)

TV洋画劇場アラカルト

今回はかつての洋画放送番組について少々。

世代にもよるのですが私は洋画番組が高視聴率を稼ぐ時代に育ったこともあってこれらの放送が毎回楽しみだった。

 

「月曜ロードショー」 TBS
解説:荻 昌弘
私は個人的に荻さんの解説が一番好きでした。
なので1988年5月、体調不良で番組降板後7月(わずか2ヵ月後)に亡くなられたことはショックだった・・・

週頭、疲れて帰宅後この放送を見るのがある意味救いだったかもしれません。

ちなみにエンディングで使用されていたのは”The Party's Over”という曲

"The Party's Over"
こちらがその原曲でレイ・アンソニー楽団によるもの。
1分50秒経過のあたりから使用されてます。

 

「水曜ロードショー」 日本テレビ
解説:水野 晴郎
一番庶民的なチョイスだったかな~
「いや~、映画って本当にいいもんですね!」

 

「ゴールデン洋画劇場」 フジテレビ

「ゴールデン洋画劇場」 その2
解説:高島 忠夫
大作、話題作が多く明日の負担が解けた状態で見る開放感がたまりませんでした。

 

「日曜洋画劇場」 テレビ朝日
解説:淀川 長治

この番組にはもう一つの楽しみとも言うべき「ダーバン」のCMがあって、これもシーズンごとの新作に注目していたアラン・ドロンファンもたくさんいたことでしょう。

「ダーバン」 CM

加えて「サントリー」のCMも抜群の雰囲気で印象深いものでした。

サントリーローヤル」 CM(ガウディ編)

「それではまた来週、お目にかかりましょう。」
        「さいなら、さいなら、 さいなら・・・」

総括して週の終わりを締めくくるような面もありましたね。

エンディングテーマ"So in Love"(モートン・グールド楽団)が流れてくると

『あ~、明日からまた学校か~・・・』

と憂鬱な気分で床についたものです。

 

80年代、上京してからは地方で放送されてなかった「木曜洋画劇場」(テレビ東京)が加わった。
お色気ものやB級アクション映画が多かった印象です。

解説:木村 奈保子
「あなたのハートには何が残りましたか?」



エンディングには「小さな恋のメロディ」”Fのロマンステーマ”を使用してました。

 

また

ナンシー・シナトラ/ Love Eyes
深夜の洋画番組のオープニングに使用されてましたね。

 

ひきしおのテーマ」(フィリップ・サルド)を使った番組もありました。
1分13秒経過のあたりから記憶のある方もいるはずです。

 

そして現在、

話題の新作がいち早くテレビで放送される時代となり、それはそれでいいのですがそうでない時は各社手前ミソの自社協賛映画ばかり繰り返し放送している。

そう、昔の映画をとんと放送しなくなったんですね~。
辛うじて良心的なのは比較的昔の映画を満遍なく放送してくれる「午後のロードショー」(テレビ東京)くらい。

昔の映画はケーブルテレビを契約、またはレンタルするか自分でDVDやブルーレイを買う時代になった。

が、どうなんだろう・・・

分散化されたことで巷の共通した話題にかつての名作があがることもなくなったことは寂しい。
このため若い世代には昔の映画の良さが一部ファンを除いて伝わらなくなったように思う。


かつての名作、秀作がどんどん埋もれていくのは本当に残念なことです。

※更新:2018年8月6日

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